2014
05/09

今日は何の日?

釣行記 / comment : 0 / trackback : 0

大型連休を迎えた。

例年であれば有給を使って山や海へ向かうのだが、今年は立場上に加え、まだまだ平成25年度を引きずってしまっており、暦通りの休日である。

薪割りもあるため、特に予定を立てていなかったのだが、数週間前から長男坊が「海いきてぇ~釣りしてぇ~」を連呼。
幼き頃は海にも良く連れて行ったのだが、年齢と共に"今どきの子"になってしまい、父と海から離れること数年。想う事もあったため、磯へ釣れて行くことにした。

AM5:00前に加茂漁港到着。

駐車場では、知り合いを始め、初対面の人からも「きしさん、おはよう。あれ?息子さん?」と聞かれ戸惑う長男坊。(背中が〇〇スタッフ岸功だからバレバレ・笑)

緊張気味の長男坊を乗せ、船は北へ・・・まずはヒロ兄の計らいで、安全で足場の良い「長崎地磯」へ。

昔、海へは良く連れて来てはいるが、磯釣りは初めてである。
仕掛けを作ってやり、コマセの投げ方、狙い目、回収等をレクチャーし、ひと通り眺めてから自分の準備に取り掛かるのだが、やはりというか予想通り・・・

「父さん、引っかかった」

「父さん、絡まった」

「父さん、先折れてんだけど・・・」

忙しくて釣りにならんのだが・・・ま、今日はいいか。

水温が前日より下がったらしく、海の反応は皆無に近い。

「なかなか釣れないもんだね」

「うん、来週なら忙しい釣りになると思うけどなぁ」

竿を置き、2人で岩に腰かけて・・・学校のこと、家族のこと、将来のこと、彼女のこと。
そういえば、こんな会話も何年ぶりになるのだろうか。

9時を回った頃、ヒロ兄が迎えに来てくれた。

「南さ行ける?」

「ん?波落ち着いたから大丈夫だべ」

「へば、ババのハナレ」

「おっけぇ~」

落ちた波の上を、滑るように大竹丸が疾走する。
「はぇ~。かっこぇぇ~」を連発する長男坊。

ババのハナレに渡った。

この島が、釣れる釣れそうではなく、遠くの空の下で戦っている友への想いが浮かんだのためである。
そういえば、あの日もこんな天気だったよね、〇〇さん。

仕掛けを作り直す。いや、魚に対する狙いが有った訳ではなく、彼には悪いが既にウキ3個ロストしているため、道糸2号、ハリス1.2号の「ロスト防止優先」の仕掛けである。

船着きから沖にある沈み根へサラシが吐け、一見すると良さそうに見えるのだが、底潮は左から右(沖から陸)である。
ホッケや根魚、たま~にタナゴが釣れる程度で、本命の気配は感じられず。

長男坊はエサすら取られない時間が延々と続き、足場が悪いこともあって飽きて来たらしい。

「父さん、釣れねぇ・・・少し寝る」

「うん、ダメかもな。ま、またそのうち来るか。」

などと話していた正午過ぎ。
沈めていたウキが、回収時に左から上がってきた・・・潮が変わった。

「ん?これは良いかも・・・」

「おい、釣れるかもよ。寝てないで竿出せ!」

岩の隙間に挟まって寝ていた長男坊を起こし、ウキを5Bへ変え、Bを段打ち。

「あのな、コマセをここに5回入れて、仕掛けはこの辺に投げて、一回引いてからこうやって・・・」

レクチャーをし直す。
陸から来る暖かめの潮が、船着きのサラシに当って沖の根へ・・・理想的な感じ。
これで反応無かったら今日は厳しいな。どれどれ、俺も仕掛け替えるか・・・あれ??

「とっ、父さん!!来たかも!!」

完全に竿が伸された状態で、リールはゆっくりゴリ巻き。
「おぉぉ、1回糸出せ!竿立てろ!レバーブレーキ」と言っても磯釣り初めての彼に通じる訳も無く、どんどん伸される。

しかし切れない・・・さすがは東レ(笑)

「ちょっと貸して」と竿を握った・・・これは45㎝はあるだろう。
「ゆっくり立てて、魚暴れたら黙ってろ。魚落ち着いたら、またゆっくり立てて・・巻いて・・・ほら、やってみ」

竿を渡し、何度かヤバイ場面もあったが、東レは踏ん張る。
「ブカァ~」とチヌが海面に姿を現した・・・僕が慎重にタモ入れ。45㎝級である。

「おぉぉぉ!やったぁ!!」

超興奮(笑)

「まだ釣れる筈だ、同じようにやってみ」

と、見ていた3投目。恐らくは根の手前で浮いていたのだろう。「ズバッ!」とウキが視界から消える。

「とっとっ、父さん!また来た!!」

「おし、今度は自分でやってみ」

しかし、そう簡単に覚えれる筈は無く、どんどん伸され・・・またゴリ巻き(苦笑)
だが、これまたラインが踏ん張ってくれ、今度は40㎝級が海面に姿を現した。
浮いた場所が悪かったため、僕が下まで降りてタモ入れ成功。これは43cm。

「すっ、すげぇ、俺。父さんも早く釣れよ」

「はは、まてまて。今釣るから」

「ちょっと手洗う」

と置き竿し、後ろを向いて水汲みバケツで手を洗う長男坊。

「ん?おい!!竿さお!!!」

置いた竿が伸され始めている。
慌てて竿を持ち、再びゴリ巻きする長男坊。

「すげけぇ・・・俺」

タモに収まったのは38cmの立派な黒鯛であった。

「すげぇ。すげぇ・・・すげぇ、俺」

いや・・・何よりも凄いのは伸されてもゴリ巻きしても切れない、東レの1.2号ハリスだと思う(笑)

魚を持たせ、写メを何度も撮って母親や仲間へ送信する・・・祝福の返信。

「さ、ボウズは父さんだけだ(笑)」

「うるさい、今釣るから見てろ・・・あれ?あれれ??」

写真撮ったりメールしたりしているうちに、潮が変わったみたいで・・・沖から陸へ。
ダメだこりゃ(苦笑)

その後は父親の威厳を見せるべく頑張ったのだが、エサすら一度も取られず。

3時にヒロ兄が迎えに来た。

「なんと?」

「うん、いいやつ3尾」

「ほぉ、すげぇねが。さすがだな」

「いや、0対3で息子ね(笑)」

「はぁ?なしたど?真面目にやれや(大笑)」

「いやいや、必死だったってば(大笑)」

港に戻っても皆に笑われ、船宿ではヒロ兄のお袋さんまでが大笑い。

「いやぁ~参った。本当に三連チャンだからな。」

「まぁ、いいねが。楽しめて。あ、きしさん、良い言い訳思いついた!」とお袋さん。

「ん?何?」

「今日は、5月5日子供の日。」

「あぁ、そっか(笑)それ、いいねぇ」

父と話す沢山の仲間・・・ヒロ兄、マコリン船長(カリブト船長とも言う)

父の住む世界、背中を見て何を感じたろうか。

いつの日か聞きたいものだ。

さて、来週からいよいよ本番。
とりあえずは11日のMFG庄内。
突っ走って行くぞぉ。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

おまけ

この方の受付番号はこうなのに・・・


俺は・・・

P5010001.JPG

ちと・・・エ〇イ気もするが・・・前向きに捉えよう(笑)

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プロフィール

きし

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幼き頃の投げ釣りに始まり、途中空白期間を経て20代後半から本格的に海釣りを再開する。
黒鯛、メジナ、真鯛を求めて通年海へ通う。年間釣行日数60日

ホームグラウンド
男鹿半島加茂沖磯(フカセ)
船川港(紀州釣り)

・紀州釣りクラブFreedom East所属
・マルキューフィールドテスター
・東レフィールドスタッフ

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