2013
10/01

来年への想い ~G杯グレ男鹿予選会~

釣行記 / comment : 12 / trackback : 0

う~む・・・よく思い出せない。

男鹿への道中、そんな事を考えていた。

とにかく忙しかった気もするし、釣りに行った記憶もうっすらあるのだが、明確に思い出せない。

また、社内も激変したと同時に、生活リズムも大きく変わった。
女房が仕事を始めた事により、三男君の幼稚園バスの送迎および長女殿の保育園送迎が僕の朝の仕事。
なので必然的に平日釣行もこれらを終えねばならず、加茂へ着いたのは朝の9時を過ぎていた。

ヒロ兄の大竹丸は遠方へ出たらしく、なかなか戻ってこない代わりに、金竜丸のマコちんとしばし談笑していた。
金竜丸もアオリイカのお客さんを乗せて出船。

まだ大竹丸は戻らず、独りで渡船場へ座り込み・・・様々な想いが頭を駆け巡る。

「ふぅ・・・明後日か」

明後日はG杯グレの男鹿予選会。

状況が非常に厳しいのは分かっていたが、やはり数年前に自分で決めた事。

最善の努力をして大会に臨むべし・・・。

ようやくヒロ兄が戻り、漁港付近のコワレ島へ渡礁した。
時計に目をやる・・・9時45分。10時スタートにするか。

大会を意識し、初めの90分は先端、残りの90分は陸向きと決めて釣りを開始。
予想通り、あっと言う間に全ての種類のエサトリが島を包囲する。
コマセを同じリズムで3点に打ち、エサトリの動きを凝視する・・・ま、これがマックスの量だろうな。

エサトリ群も敵が少なく調子こいているのだろう。沖へ打ったコマセ地点も大きな波紋が出来ていた。

開始30分。そろそろかな。

仕掛けを変え、棚を変え・・・リズムを変え、グレとの接点を模索する。

雰囲気的にあの辺であの深さなんだが・・・

数分後、読み通り「ズバッ!」とウキが入り1尾目なんだが、20㎝あるかな。

P9271542.JPG

完全に20㎝を切るサイズも含めて6尾も釣ったろうか・・・90分を過ぎぎ、陸へ釣り座を変える。
こちらでは遠投を意識した組立てで臨む。

タイミングと棚は、ほぼ同じだろう。

徐々に足元で見えてきたグレと同じタイミングで、20m以上先の大きな根へ遠投する。
連発は行かずとも、同サイズを10尾程追加したところでヒロ兄がやって来て、ジェスチャーで「変わる?」「うん」

P9271543.JPG

台風の影響によるウネリも落ちた事から、2回戦はべったら島へ降りた。

P9271545.JPG

こちらはコワレに比べてフグが多く、代わりに鯵が少なかった。
釣り方は一緒。試しに、どの程度の鉛まで口を使うかと、コマセの種類を確認し、4時に納竿。
量ったら、20㎝強のコッパでも、重量は150g~180g。
当日はこんな奴を20尾も釣れば何とかなるかな・・・

P9271546.JPG

珍しく前日は客人も居なかったため、9時には三男と布団へ入る。

「パパ、明日は何時に行くの?」

「1時半かな。」

「おみくりする・・・おやすみ」

1時には目が覚め、布団を出るとやはり起きた。

「じゃ、行ってくる」

窓から手を振る三男へ、真っ暗な車中から手を振り返し、受付場所である戸賀へ向かった。

駐車場で待っていると、続々と車が増え、外へ出ると千田さんの姿があった。
一昨年の米水津以来である・・・なんか、男鹿で会うって事に、不思議な感覚に陥る。

他にも、大雅杯を通じて知り合った沢山の仲間や「ブログ見てます!今日も頑張ってください!」と初対面の方々から何度も挨拶を受け、シゲ親分から「きしさん、随分と知り合い増えだなぁ(笑)」

親友の浅野さんも無事到着しており、同じ船にならない事を祈りながら列へ加わる。

僕の番・・・65番。という事は、練習していた加茂ではなく戸賀か。
これが吉と出るか凶と出るか。

恐らく、加茂には青物が入りジャンボサヨリが居ない分、何とかなったが・・・戸賀は居るだろうな。

戸賀は20名程度の選手のため、駐車場は混雑しない。
トイレへ行き、星空を眺めながら体操し、最後に受付の駐車場を出た。

準備をして船へ乗り込む。

江畑のトウへ挨拶。
満面の笑顔で「おぉ、きしさん来たが。この前・・・カモメでいい~真鯛釣れだ。さぁ、なんとす!」

「(笑)んだがら大会だってば」

「きしさん、帰りは何時だ!!」

「もう・・・(笑)」

最近、江畑のトウはこんな感じばっかである。でも、随分と優しくなったな・・・最近は。

番号の若い選手から順に渡礁が始まり、僕は大会を通じて知り合った佐々木さんと根島へ3人で降りた。

試合開始まで、あと15分。

優先権がある若い番号順に釣り座を決めて頂き、最後に僕が一番陸へ入る事にした。
開始まで5分・・・2分・・・よし、5時半だ。

まずは足元へコマセを入れ、エサトリを確認・・・やはりサヨリが最初からいた。
でも、そんなに巨大ではなく、大きくても40㎝程度だろうか。
続けてウマズラ、サンバソウ、鯵・・・フグも少なからず居る。
先端へ目をやると、佐々木さんが開始早々から大きく竿を曲げる。
やり取りからして良型のグレだろう。

・・・いや、まずは自分へ集中。

潮はアテ気味?と思いきや、右へフラフラ左へフラフラ。
当ってきて、左右へ分かれているのだろうか・・・いずれにしても上り潮。あまり良くはない。

「ブシューー!!」と水面へ波紋が出来る。凝視すると、エサトリ群を取り囲むように、複数杯の良型アオリイカが竿2本先でホバリングしていた。

開始45分・・・いまだ反応なし。
1時間・・・ようやく際から飛び出す個体を確認し「1・・・2・・・3・・・」タイミングを合わせて際から送り込み、ようやく20㎝強を釣る。
これで少し心に余裕ができる。

同様に、際のサラシ脇から5尾釣ったが、明らかに検量外も含まれ・・・キーパーは3尾か・・・。
練習以上に時間の経過は早く、釣り座交代の時間を迎える。
真ん中で竿を出していた方が、バッカンを持って陸寄りの裏へ向かったため、佐々木さんに断りを入れて先端へ立つ。

潮はガンガン下る。潮下には多きな根が広がるため、少々釣りにくいかな。

こちらは陸よりサヨリが多く、サイズも大きかった。

何処までも潮へ着いていく感じだったため、スポットを作る事は容易であった。

30分経過・・・ここで良型を出して楽にならないと。

そのタイミングで、沖で10尾程の良型が1ヒロ程度まで浮いたのを確認。
ただし、ウキの着水音を嫌うらしく、浮くタイミングで仕掛けを入れるのでは釣れない。
ハリスウキを1ヒロへセットし、2ヒロ上に親ウキという、僕ならではの変な仕掛けへ変更。
沖へ仕掛けを放り込み、浮くタイミングを見計らって手前へ引く。

「それにしても・・・何か違和感が・・・と言うか、随分と白っぽいグレだ」

光の加減かな?と思い・・・数投目、ようやく魚とのタイミングが合致し「ズバッ!!」とウキが入る。

結構な引き・・・左の根へ突っ込むのを癒したと同時に反対へ回る。

ハリスは1号だったため、慎重に浮かせる・・・よし、浮いて来た・・・ん?白くね?
チヌ?いや、この突っ込みはグレなんだが・・・何か違和感が・・・ゲッ!!!

タモへ入ったのは、何と男鹿には居ない筈の良型のイスズミであった。

目を疑うと同時に、焦りが・・・あの湧いてる魚は全てこいつか?

その後も同種の魚がワンサカと湧き、仕方がなくタイミングと棚を下げると、今度はチヌが連発。
納竿の8時半を迎える・・・後半戦はノーフィッシュ。これは予定外だった。

でも、グレの活性はこれから上がる筈。まだまだ落ち着いてさえいれば全く心配する必要は無い。

後半戦。今度は大きい番号から渡礁が始まり、僕は伊豆をホームとする方と鵜沢へ降りた。
話すと、米水津で知り合った水野君と知り合いらしく、懐かしい気分になる。
僕に優先権があったため、得意の陸寄りへ釣り座を構えた。

コマセを入れると、鯵、サヨリ・・・ま、変わらんか。

それより心配した通り、こちらでも上り潮で、島へ当った潮が陸へ流れる状況。
沖向きはサラシが大きいため、コマセも沖へ吐けるだろうが・・・これは厳しいか。
遠投するも、仕掛けとコマセは竿下へ溜まり、どうにもリズムに乗れない。
サヨリの数は、前半戦の倍くらいに感じた。

開始30分・・・ようやく浮いた個体を確認し、鉛を調整して1尾食わせる。
これも20㎝ぎりぎりか・・・。
アテ潮が少々弱まったタイミングで、再び掛けるが、これは明らかにキーパー外。
焦りが徐々に大きくなる・・・。
やっとの思いで、サヨリの群れの下へ仕掛けを届け、うっすらとグレの群れの中へ付け付けエサが入るが・・・食わない。
針を3番へ落とし、鉛もすべて外す・・・あら、意外と通る。

今考えると、これを気が付くまでのタイムロスが完全に失敗。

気が付いたのは良いのだが、今度はグレの活性が落ち、視認すら出来なくなる・・・前半戦終了。
後半戦。もう必死である・・・これでは勝てない。
が、サラシが更に強まり、ノーシンカーの仕掛けは付けエサを棚へ届けるまで効率的ではないが・・・どうする。

竿を立て、左手で竿を持ち、仕掛けを手で持ち・・・兵隊さんのような恰好なのだが、島が小さいため下がれず、こうでもしないと、このサラシの中で際から仕掛けを入れる事ができない。
3ヒロ弱?でうっすらと確認できた数尾の群れを見つけ、これを釣る。

「あと最低でも3尾・・・」

残り10分。

掛けるが、完全なキーパー外。

残り5分・・・周りの島で竿をたたむのが見える・・・3分・・・1分。

こうして今年の挑戦は終了した。

P9291559.JPG


実は数日前から「負けたらどんな気分になるんだろ?」などと考えても居たのだが、そんなそんな「悔しくて仕方がない」という気分ではなかった。
昨年だったら、全く違ったと思うが・・・。

いや、情熱が薄れたわけでは全くない。ただね・・・ま、これは後で書こう。

浅野さん、千田さん、清川くんもしっかり結果を出し、3位~6位までが仲間と言う結果に。

P9291560.JPG

それにしても・・・千田さんと浅野さんと一緒に写るとは不思議な気分だなぁ。

G杯グレに挑戦してから、今年で5年目。

あれから・・・様々な事が変わった。

子供も2人増え?ん?三男君は生まれてだっけがな?

釣りでも会社でも立場が変わり、様々な責任も背負っているが・・・。

ただ、5年前と気持ちは全く変わっていない。

今年の予選会は応募が多く、定員をオーバーする人気。

出場に関して、数名の方々からメールで質問も受けたし、終わってからも若者たちから「来年、僕も挑戦してみようかと!」電話越しから興奮したような声で。

うん、こうしてもっともっと磯釣りが盛り上がると良いんだけどな。

あ、そうそう。

僕が負けて1番喜んでた人。

P9291562.JPG

全国へ行って、4日も居ないのが耐えきれないらしい。

「パパ、じ~はい勝った?」

「いや、負けたよ」

「良かった!!」

・・・だとさ(笑)

▲

コメント

投稿 : なか|2013-10-01

お疲れ様でした。

元気な様子とコメントを読ませていただいて、元気なことが確認できました。しかし、残念でしたね。自然相手ですからいいときもあれば、思うように行かないときもあるでしょう。でも、岸さん位のレベルになると、我々には感じることのできないことがいっぱいかと思います。更なる高みに向かいこれからも頑張ってください。

私もまもなく忌明けとなり、20日には○研の秋磯に立てそうです。11年来の息子の野球同行からも解放されこれからは時間があれば釣りに行けるとと思います。息子ともシーズン中に一度は行って見たいと思っています。もし時間が合いましたらご一緒できたらうれしいですね。

投稿 : キヨ|2013-10-01

お疲れさまでした!!

痛感しました。
全てが、まだまだはるか遠いッス!!

息子さんイイですね^^
長期間家を空けて、現実逃避できるように・・・
またコツコツやるッス(笑)

チャンスがありましたらお願いします!!

投稿 : 魚心|2013-10-01

お疲れさんでした^^

長い1年が終わりましたねえ~。。。

今大会まで、いろんなことあったっすねえ~^^

また新しい扉を開いちゃいましょっ!

まずは来年も同じ船にならないようにクジ引きの練習しましょっ!!

あっ!!エントリーはお早めに(爆)

投稿 : ヨシツグ|2013-10-01

お疲れ様でした、そしてありがとうございました^^

普段の釣行と今大会、色んな面で違いを痛感しましたw
っとともに、色んな思いも。
この思いを内に秘め、来年の今大会まで頑張りたいと思います^^

たまには、僕にも付き合ってください(笑)

投稿 : だいき|2013-10-02

おつかれ様でした(/--)/やっぱり厳しいなかでも魚を釣ってくるあたり、さすがです(*^^*)こんど釣りかた教えてください(*´∀`)♪(笑)

投稿 : きし|2013-10-03

>なかさん

忌明けだったのですか。今年も色々と大変な年でしたね。
息子さんと行けるとは羨ましいです。

たぶん、今年は10月末から大変楽しい状況になると思いますよ。
是非とも楽しんでくださいませ(^_^)

いつも応援ありがとうございます。

投稿 : きし|2013-10-03

>キヨくん

お疲れ様でした。

終わってから、目が虚ろなように見えたけど大丈夫だったかな(笑)

ま、厳しかったけど、釣りはまだまだ奥が深いって事。
自分自身も、まだまだ到底たどり着けるようなレベルではないし。

ただ、言える事は・・・
実力の差は、努力の差。
だから、勝っても負けても涙できる人間は強い。

・・・ま、この辺も後ほど海で(笑)

投稿 : きし|2013-10-03

>魚兄ィ

いつもお世話になります(^_^)

ほんとね、今年は春から色々とありましたね。
辛かった事、嫌な事は全く思い出せんけど、色々あったね(笑)

くじ引きの読みは完ぺきだったけど、戸賀に行ったのは誤算(^_^;

来年は加茂で別の船に♪

近々、また遊びに来て下さいまし。

久々に泥酔して語らいたい心境です(爆)

投稿 : きし|2013-10-03

>ヨシツグ

大変お疲れさんでございました。

結果は残念だったけど、色々と感じた事はある筈。
逆に中途半端ではなくてスッキリしたべ?(笑)

まだまだ始ったばかりさ。

そういえば久しく行ってないね。
行ってる気もしたけど気のせいか(笑)

落ち着いたら連絡しますんで、宜しくお願いします。

投稿 : きし|2013-10-03

>ダイキ

俺のあの程度の釣果を「さすが!」って言ってるようじゃ先は無いぞ。

まず、君の場合は早起きの特訓して、焼き飯から「きしさん、来ませんか?」

と、連絡する事。

以上(笑)

投稿 : 海風・兄|2013-10-04

おつかれっした(^.^)
そして並々ならむ思いでご参加いたしました皆様も大変ご苦労様でした!!

いろいろと思うことはあるでしょうけど、勝つまで行ってもらわなければ困りますよ!(笑)

・・・あー、おいも釣りしたいww

投稿 : きし|2013-10-05

>兄

ご心配お掛けしましてm(__)m

色々と状況は厳しきくなりますが・・・

いつまでもチャレンジャーの気持ちで頑張ります。

色んな事に流され、少々、自分もフラついておりました(^_^;

落ち着いたらハタハタ前に遊びに行きましょ♪

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幼き頃の投げ釣りに始まり、途中空白期間を経て20代後半から本格的に海釣りを再開する。
黒鯛、メジナ、真鯛を求めて通年海へ通う。年間釣行日数60日

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船川港(紀州釣り)

・紀州釣りクラブFreedom East所属
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