2009
11/19

恐怖の地磯

釣行記 / comment : 8 / trackback : 0

予報も悪かったし疲れも取れていなかったので、全く考えてなかったのだが
金曜の夕方に女房から「明日は何時出発?早めに帰ってきてね」とメールが来た。
「ほぉ・・・こりゃ何か裏があるかな」と思いながら「5時前に出て3時には帰るのはいかが?」と返信。
「それでいいけど、その代わりに黒鯛。日曜の夜にお客さん来るから」
う〜ん、そう来たか。ま、条件付とはいえ、ありがたく釣りに行く事にしよう。

予報は2mのち3m。
ただ、どう天気図を見てもそんなに早い時間に波が上がるとは考えられない。
「午前中は何処でも入れるべ」とタカをくくって戸賀の地磯へ向かった。

ちょいと早めに家を出て、戸賀北磯にある駐車スペースへ着いたのは5時過ぎ。まだ真っ暗である。
昔なら到着後に準備して、直ぐに山降りしていたのだが、どうも歳と共に「ビビリ屋」になってしまったようだ。

とうに準備は終えたのだが、どうにもこの暗い草薮への一歩が踏み出せない。
ブログ用に暗闇の写真を撮ろうかとも思ったが、心霊写真でも写っていると恐いので止めた。
何とも情けない話である。

5時半を過ぎると、僅かにではあるが、ようやく明るくなってきた。
行く前から後ろ髪引っ張られてどうする!
意を決し「さぁ、行こう!」

この場所は、草薮の中を10分ほど歩くと目の前に海が開ける。
問題はこの10分だ。
無心の早足で突き進む。
皆さんもご存知かと思うが、こんな時は一度でも恐い事が頭に浮かぶと離れないものである。

「考えるな。そう、余計な事は何も考えるな・・・。」
「そうだ、楽しい事を思い出そう。え〜と・・・浮かばない。くそっ!」

ってな感じで数分歩いた所で「ガサガサガサガサ!!!」

「うわっ!!でたぁ!!」

草薮を一気に突っ走る。

「歌を歌おう、えぇ〜と・・・静かな湖畔の森の影から幽霊がっ・・・ちがう!」

一気に突っ走り、ようやく海へ出た。
ふぅ・・・恐かった。もう1人の地磯はやめよう。恐すぎる。

薄暗くなった海辺をトボトボ歩き・・・適当な場所へ入った。

PB141336.JPG

え〜と、あれが「なべ岩」だから、ここは「かぶき岩」って言うのかな?
まぁ、いいか。よし、黒鯛だ。

いつもより重めのコマセで、ウキはG2で始めた。
だが、一投目からエサが残らないのでBへチェンジ。
少しは通るようになった。
しかし、アタリが出ても針に乗らない。小タナゴかタナビラ?ウマズラかな?

完全に日が昇ると・・・スッケスケで底まで丸見え。
そういやぁ、数日間続けてダシが吹いたからなぁ・・・こりゃ厳しいや。

潮も全く効かず、どちらかと言えば微かに沖から当たってきている。
う〜ん、この立ち位置じゃ難しいな。どれ、移動しよう。

PB141337.JPG

「かぶきのポコン」へ移動 ←勝手に命名。

これで南を向くと、何となくイメージが掴めるようになり・・・

遠投沈め探りで穂先に「カツッ!」と来たところでアワセ!!

PB141334.JPG


ふぅ。いがったぁ。
ま、小さいけどノルマ達成。

このサイズなら連発したいところだったけど、その後は更に正体不明のエサトリが活性を上げ、エサが全く通らなくなった。
潮も完全に止まってしまい、コマセを入れていなくても何処へ投げてもエサトリ。

何なんだべなぁ・・・コッパか?

試しに軽い仕掛けに寒グレ4号で探ってみたけれどもやはり乗らず。

ま、こうなったら徹底的に際狙い。
メジナ釣りの応用である。

際といっても足下は水深1mのテーブルが伸び、7m付近で切り立つように下っている。
その7m付近を探る。

1時間も経ったろうか。
仮に周辺に黒鯛が居たとすれば、そろそろここに入っている筈なんだけど・・・どれどれ。

“ピヌの詩3B”針上50cmに3B+G3。

オキアミを多めに蒔き、その直後に仕掛けを一気に沈めると・・・ギュン!とウキが入る。

PB141338.JPG


う〜ん。珍しく上手くいったなぁ。

「きしさぁぁぁん!!!」

「うわっ!!!びっくりしたぁ」

振り返ると、三等兵君とヨ〜ジ君が立っていた。
あんまり驚かさんといてなぁ。ビビリ屋なんだから・・・。

PB141339.JPG

ここで3人でやってみたけど、やはり潮行かずのスケスケ&エサトリが続いたので場所移動。

前日に三頭兵君が結構釣ったという場所へ入った。
しかしこちらもスケスケ。
大遠投で攻めるが、今度はエサが残りっぱなし。

う〜ん・・・お?

PB141342.JPG


なんだ、居るじゃん(笑)

お?

PB141340.JPG

いやぁ、アワセとやり取りはかっこ良かったんだが。残念!

昼を過ぎると一気に風が西へ回る。

少々早めに竿をたたんだ。

PB141343.JPG


帰りの草薮では、野ウサギを見かけた。
今朝の正体はあいつだったのかなぁ。

ま、正体が幽霊であろうが豚であろうがウサギであろうが、恐いものは恐い。

暗いうちから1人で行くのはやめよっと。
あぁ、恐かった。

※ 本文とタイトルはあまり関係がありません(笑)

▲

コメント

投稿 : 若旦那|2009-11-19

あはは・・・・・・・納得。。
おいらも図体はでかいものの、オバケが怖くて怖くて^^;

まぁそれ以上におかあちゃんが怖いっすけどね(笑)。

そんな中、与えられたノルマを軽〜くクリアーするあたりがきしさんの凄いところだすな。。

おいらはアジに大喜びで・・・・・何か複雑です^^;

投稿 : きし|2009-11-20

>若

これで、またまた館山に行けなくなったっすべ(笑)

黒鯛は、いざ狙ってみるとなかなか難しいですな(^^;
グレの時は簡単に釣れるのにね〜。

来週の水曜日は渡船できると思いますよ。
バンバン釣っちゃってください(^^)

投稿 : 三等兵|2009-11-20

 この間は、背後から襲撃してすみませんでした(笑)
あそこのススキ街道は背が高いので、どこ歩いてるか分からなくなるッス・・・
しかーし!楽だし、えぇポイントがたくさんあって好きなんですYO!
Y君は帰り死んでましたけどね(笑)
しばらく「金無し太郎」なんで地磯がんばります!!!!!
木っ端ながら載せてもらいありがとうございます(^^)V

投稿 : some|2009-11-21

何が怖いって人間ほど怖いものはいない。
山には怖いものなどない。

そういって真夜中から山に入る人を知ってますね。もともと山師は朝が早いけどね。

たぶん、きしさんは自分が怖いんじゃないかな。

捨てれば怖くなくなりますね、きっと。

いや、ほんとは私も怖がりなんですけどね。(爆)

その山師の人と話をしていて腑に落ちたので最近はあまり怖くないです。

怖いのは生きている人間ですからね。

投稿 : power|2009-11-22

見習わなければ・・・
以前は平気で崖を下ったり、草薮の中を行ったり、
崖渡りやテトラに向かって海の中を歩いたりしていたのにぃぃぃ〜
ダンゴを握るようになってからは車の近くのポイントばっかり行くようになってしまった。
そして年を重ねる毎に波が怖くなり、テトラが怖くなり、
蛇が怖くなり、蚊が怖くなり、植物が怖くなってしまった・・・
そして何より重い荷物を持って歩くのが辛くなってきたこの頃・・・。
きしさんを見習わなきゃ・・・

投稿 : きし|2009-11-24

>三等兵

まいど(^^)
こっちもしばらくは地磯だなぁ。
竿も買わんといかんし。

んでも、マジで驚いた。
もう少し違うリアクションで驚かせていれば、海にダイブしていたよ(笑)

しかし君は早いねぇ。
崖は走るものではなく、歩くもんです(笑)

投稿 : きし|2009-11-24

>someさん

そうですよねぇ。
ウサギでも犬でも、豚が出ても牛が出ても(笑)恐くはないのですが
人間が1番恐いですよね。

変な事件も多い世の中だし・・・何だか実感。

そう割り切って考えると、次回は大丈夫かな?・・・
いや、やはり誰かと一緒に行きます(^^;

土日もドタバタしてお返事遅れましたm(_ _)m
復旧作業は完了!

あの山の仲間の所へ行くと、何かもの凄く安心&幸せなんですね。
完璧に時代と逆行してますが・・・

さて、今週も頑張りましょう(^^)

投稿 : きし|2009-11-24

>powerさん

団子は仕方ねぇすべ(^^)
あの荷物を背負っての地磯は無理・・・

といいつつ、昔は僕も団子道具背負って崖降りしてたっけなぁ。

歩けば歩くほど、何だか普段の嫌な事から解放されていくようで。

ま、んでもお互いに歳が歳だけに、無理のない程度で(笑)
釣りを始める前に全精力使い果たしちゃ何にもならんですから(^^)

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プロフィール

きし

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幼き頃の投げ釣りに始まり、途中空白期間を経て20代後半から本格的に海釣りを再開する。
黒鯛、メジナ、真鯛を求めて通年海へ通う。年間釣行日数60日

ホームグラウンド
男鹿半島加茂沖磯(フカセ)
船川港(紀州釣り)

・紀州釣りクラブFreedom East所属
・マルキューフィールドテスター
・東レフィールドスタッフ

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