2009
01/26

41歳

釣行記 / comment : 14 / trackback : 0

1月23日。41歳になった。
子供達の朝食の準備をし、ストーブに薪を入れて燃やし・・・彼らの枕元へ目覚まし時計を置いてから家を出た。
今日は誕生日でもあるが、会社の創立記念日という事で仕事も休み。
大手を振って平日釣行が出来る貴重な日なのだが・・・毎年、大手も振るが海も毎年大荒れ。
いつものように海風へ行き、ヨーコさん、父上と雑談を済ませ、そして兄の荷物を車へ積んだ。
自分へのプレゼントって訳ではないけれど、久しぶりに兄と２人での釣行である。
そういや、昔の誕生日釣行はいつも寂しく独りだったっけな。

海は今年も当然のように時化模様。でも兄とは歩いた事が無かったので、逆にそれが楽しみだった。
入道埼まで車を走らせ、海を見ながら南下する・・・それにしても人が多い。皆さん「創立記念日」って事ではなかろうに。
ようやく駐車スペースを発見し、そこへ車を入れた。
「ま、適当にこの辺下りていってみるすか」この“気楽さ”が何とも良い。
そういえば最近は大会以外では、暗いうちに釣り場へ行く事がなくなった。
今年は更にこのスタイルが定着しそう。

購入した新品の背負子を背負い、兄の後を早足で追う・・・なにせ彼は烏帽子岩を走り回る変態だから見失ったら大変。

なんて思っていたら、あっけなく目の前に海原が広がった。

２人で口を揃えて「あぁ、こごさ出るんだ。」

右には因縁の島「ＧＩカット（大雅島）」、左には大好きな島「鵜沢の陸」

既に10ｍ近い南東風が吹いており、沖には無数のウサギが見えるものの、釣り座は穏やか。
風には強い上に足元から無数の溝が入り、大小の根も点在する。
こりゃ夏には絶対にメジナが釣れるだろう。良い場所を見つけたな。

それにしても暖かく・・・潮風が何とも気持ちよい。とても１月末とは思えんな。

さて、やるか。
「41歳になりやした！この１年も宜しくお願いします！おい、そこのフグには言ってないからな」
ってな感じで海へ挨拶し、仕掛けとコマセを入れる。
今日は針5パックあるもんね。さぁ貴様ら！何処からでもかかって来たまえ！
そりゃ！１投、２投・・・３投・・・お？・・・あれ？・・・わ〜い♪

「おぉぉ！和さん！針取られねっす！うれしぃ（笑）」

「フグ地獄の後遺症」を患った人は、この程度の情けない事でも喜んでしまうのだ。

でもやはり季節は1月。
何処からともなくホッケの群れがやって来て、兄の竿が頻繁に曲がり始めた。

偶に底まで通せば餌が残ることから、チャンスはやって来ると思っていたのだが・・・どんどん群れは濃さを増すばかり。
風も徐々に南へ回り始め、手返しも含めてどうもやり辛い。

「こりゃホッケ釣ってしまうしかねすな」と、兄が4ｍの改造ロッドを取り出した。
手返し重視で、際も攻め易いというこのロッド。それだけでも「さすが遊びの達人」って事になるんだが、その後が凄い。

手返し重視？重視つーか・・・それ、早すぎやん（笑）

こっちが１尾釣ってる間に・・・

「ビュオッ！・・・ポン！（後ろへ魚を投げる音）」
「ビュオッ！ポン♪」
「ビュオッ！ポーーン♪」

と３尾釣ってしまう。

あっという間に彼の周辺は血の海に。

こりゃ本当に「群れ」を釣りきってしまうかもしれんな。

「ビュオッ！」
「ビュオッ！！」
「ビュオォォッ！！！」

彼のアワセ音がＢＧＭ・・・なんか自然と笑みがこぼれた。
カモメが「魚くれ！」と言わんばかりに上空を旋回し、やかましくなり・・・いわゆる「鳥山」が発生。
漁の船では良く見るけど、まさか地磯で見るとは（笑）
やっぱすげぇな、この男は。

人それぞれではあるが、たいがい本命以外の魚って真剣に釣らんよね。
「あぁ、○○だらけだぁ」「釣りならねぇ・・・」
ではなく、目の前に居る魚を徹底的に釣りきる。中途半端ではなく徹底敵にだ。
これが彼のスタイルである。もちろん楽しみながらの話し。
本当に釣りが大好きな彼であるからこその「スタイル」であると思う。

「お〜し、こっちも負けてられんぞ」
と棚を上げ、手前に魚を誘導しながらポツポツと釣るんだけれども・・・隣で
「ビュオッ！」
「ビュオッ！！！ポ〜ン♪」
あはは、ダメだこりゃ。まったく適わんわい。恐ろしいほどの手返し。
これが後に大会でも威力を発揮するんだろうな。

風も完全に南へ変わり、帰りの心配もあったので持ち帰れる量を釣ったところで竿をたたんだ。

「ビュオッ！」
「ビュオッ！」
「あぁぁぁ、さすがにもういいか（笑）」

軽く120尾は超えたと思うんだけど・・・きっと135尾の群れだったね、和久さん（笑）

帰りに彼の背負子を動かそうとしたけど、あれ？背負子が岩にめり込んでんのか？
全く持って重くて動かんわい。
俺だと完全に「独りバックドロップ」を食らってフォールされるだろう・・・って、誰に。

過去に地磯で自分の体重ほどの魚を背負って崖を上がったという伝説を持つ男。
今日も何事もないように平然と担ぎ、車まで辿り着き、２人でスポーツドリンクを一気に飲み干す。

「ぷっはぁ、やっぱ地磯は気持ちいいっすなぁ」

「本命？そんなん何でもいいや」って気分になる。
あぁ、何ともノンビリして気持ちの良い１日だったな。

店へ寄ると、兄の娘さんから「お誕生日おめでとう」とプレゼントを手渡された。
「おっ？ありがとう」少々照れながら大事に頂く。
側にいた友和君からは「きしさん、はい誕生日プレゼント。みんなで食べて。誕生日にホッケの塩焼きはねぇ〜べ（笑）」
こちらは先日釣った40ｃｍの見事なチヌ。身がパンパンしていて何とも美味そう。嬉しいなぁ。

本当にありがとう。

・・・・・・・・・・・・・

翌日は・・・

去年も異常なほどの大盛り上がりで、いろんな意味で大変だった爆年会へ参加。
高兄の乾杯を皮切りにドンチャンスタート！

お馴染みのメンバーを初め、今回初めてお話しする方々とも意気投合して、爆発的な盛り上がりを見せた。

あ、早い時間帯に自ら大爆発して炎上していた人もいたけどね（笑）

今回は珍しく潰れず（潰されず・笑）三次会まで頑張った。高兄、ごっつぁんでした！

んでも、いいな・・・仲間って。本当におもしぇがったなぁ。
思い出し、ニヤニヤしながら床へついて・・・爆睡zzz。
長くて楽しかった２日間が終った。

最近「何歳？」って聞かれても「うん？えぇ・・・っと」と直ぐに出てこない。
単に忘れっぽい事もあると思うが、今が充実して将来も楽しみで、歳の事なんて忘れてしまうんだろうな。

あ、そうそう。親バカネタだけど・・・

床に座って、１歳になる三男君とケーキ食ってたら、彼が突然「うおぉぉぉぉぉ！」と声を上げ

前触れ無しに突如として立ち上がった。
しかし、なんでそんなに気合入れんねん！初めて立つ時ってそんなもんだっけ？（笑）

41回目。思い出づくしの誕生日。

・・・・・・・・・・・・

毎晩見る「夢」はひとりで見るものだけど、２人もしくは仲間で見る夢は・・・いずれ現実になる。
そして周りには素晴らしい仲間がたくさん居る。

頑張ろっす！