2008
04/18

初心忘れる・・・ず。

釣行記 / comment : 9 / trackback : 0

船川の沖堤は思い出深い場所だし、ゆっくり竿が出せることから好きなんだけど、やはり天気の良い日は磯の方が気持ちが良い。
久しぶりに磯へ行く事にした。

所用を済ませてから海風へ立ち寄り、兄と雑談を交わす。
何だかんだで4月も半分を過ぎた訳だが、どのフィールドもいまいち“開花”まではいかないらしい。
例年ならばとっくに釣れてる筈のスズキも気配すらないとの事。
比較的早い戸賀磯に関しても、まだまだカモメ周辺に釣果が偏っている。

「もう少しだなぁ、来週辺りだべ」
このセリフを毎週言いながら連休を迎えてしまうかもしれない。

「おっし、きしさんいぐがっ!」
今日は海風2番頭こと、友ちゃんと一緒である。
当初は鵜ノ埼にでも行こうか?なんて話していたのだけど、仲間の大ちゃん、高兄が水島へ向かったとの情報があったので、僕らも追いかける事にした。

ちなみに店から大ちゃんへ電話すると、高兄は既に40オーバーを掛けたとの事・・・って、早すぎ(笑)
それにしてもこの方は何処へ行っても釣る。

毎度のバカ話をしながら水島へ到着。

男鹿半島の最北端、入道崎の沖に位置する低くて大きい島。
対馬暖流の影響を受け易い事から他地区より若干水温が高めで、一般的には「早春1番」に釣果がある場所として有名である。
ただ、本当に低い島で、波高1mを超えると大変な事になる・・・半身海に浸かる覚悟で、渚釣りの世界になる。
海上保安部の気象情報で入道埼の風速を確認すると、南西の風2m。よし、今日は大丈夫そうだ。

いつもの如くちょっと脱線するけど、「入道崎」と「入道埼」と書いたのをお気づきだろうか?

一般的な地図や空撮を見ると「入道崎」となっている。
これは以前も気になって調べたのだけれども、「崎」は海に突き出した陸地を、「埼」はその先端部を示すらしい。
また、海上保安庁は、明治時代の海軍水路部のころから、「埼」を海図に採用しており、国土地理院では、前身の陸軍陸地測量部が「崎」を使用していた経緯があるのため、引き続き分けて採用してるって事。

では、入道崎のバス停はどうなってると思います?

正解は「入道岬」でした。
お暇な方は釣りの帰りにでもご確認下され。

観光地としてのイメージアップを図ったのでしょうね。
でも「入道岬までデートしてきたぜ」って話す人とは会った事がない。

その入道崎に位置する畠漁港へ車を止め、いつもより小さい船外機へ乗り込み水島を目指した。

僕は水島に詳しくないので、全て友ちゃんにお任せ。
船上から島を眺めながらゆっくりと構える・・・遠くには高兄の姿。

P4160237.JPG

船頭との協議が終ったらしく「おし、きしさん!別れて、ここどこっちさ上がるべ」
というものの、どちらも加茂沖磯の「チャポチャポ」並みの小さくて低い磯。
うわぁ、おっかねぇなぁ・・・しかも半分被ってら。
「どっちでもいいよ、大きいほうでも小さいほうでも」
どちらも十分に小さいのだが、迷わず「こっちの大きいほう!(笑)」と間髪いれず指差す。

「よっこらしょっ」と磯に上がったものの、油断していると足元を波が洗っていく。
久しぶりにチャラン棒を岩へ突き刺し準備を始めた。

準備を終え、海を観察していると向かいの島から「○△□×θ△!」と、友ちゃんがゼスチャー付きで何か話しているが、波の音でよく聞こえない。

ここからは手話の世界

「・・・うんうん、こっちへ投げたほうが?・・・釣れるかも?・・・でも・・・当て潮が?凄い・・・なぁ。」

・・・と、解釈する。

ん?まだ何か・・・ん?・・・投げキッス?

「・・・でも?そっちも・・・良いかもなぁ?・・・まぁ、頑張れ!愛してる・・・よ?エイドリア〜ン?」

とは言ってない。

試しに沖向き(西向き)へコマセを入れると、結構なスピードの当て潮が確認できた。
反対を向くと、程よいサラシが出来ており、その先には根があった。
ま、こっちでも釣れない事はないだろう・・・普通に考えればこっちだよなぁ。

P4160235.JPG

陸寄りを向く事にした。

後から考えると、まだ波が低い時間帯で沖を攻めてみるべきだったのかもしれない。
最後まで目の前の溝とその先の根から頭が離れなかった。
この辺が、まだまだ決定的に経験不足なんだろうね。

と、書いちゃったら結果が分かっちゃうので書く事にするけど(笑)

朝はフグ、タナゴとまずまずの反応があったものの、沖から差し込む潮がきつくなりサラシも大きくなると・・・お約束の「ホッケの猛攻」

波も徐々に上がり始め、ゆっくり落ち着いて釣りをする状況ではなくなった。
仕舞いにはバッカンへ海水が流入し、コマセの遠投が不能に・・・むぅ、終った。

それでも、こっちより辛い状況と思われる向かいの磯に居た友ちゃん。
時折、膝近くまで洗われながら遠投で沖向きを攻めていた。

・・・何か釣りそうだなぁ。

「やはり」というのか、程なくして彼の愛竿0号がぐんにゃり。

P4160240.JPG

根を交わしながら大サラシの中を巧みにタモ入れ・・・1発。

P4160241.JPG


彼は年間200尾以上(もっとだっけ?苦情があれば修正しますんでご連絡を・笑)の黒鯛を釣り上げる。
場数が違うといえばそれまでなんだけど、イメージが僕とは随分と違うんだろう。
あの当て潮で釣るイメージが全く描けなかった。
サラシが伸びて、楽に釣りが出来る陸側に固執した。

5月以降や寒の時期だったら、攻め手を変えることで結果が見え易いけれども、まだまだ食いの渋いこの時期はどうしても迷いが生じてしまう。
まぁ、まだまだ始まったばかりなんだけど、4月って本当に難しい。

それでも、結果を出した大ちゃん、高兄は凄いな。同行のMさんは2尾。

まだまだ学ぶ事は多い。

車へ戻ると「カラン、コロン♪」と何かが上から落ちてくる音。
「何だ?崖崩れで来たんだが?」って二人で話していると、そうではなくて鳥達が木の実を啄ばんで、殻が落ちてきた音だった。
上を見ていると、いつの間にか木々には緑が溢れ、完成度の高い鶯の鳴き声。
春だなぁ・・・。

何だか最近は魚ばかり追いかけて、海や山を見るのを忘れていたような気がした。

あぁ、いかんいかん。初心へ帰ろう。

▲

コメント

投稿 : しろちぬ|2008-04-18

ホッケの猛攻がなかった分、僕はついてたかも。

きしさんは最近当て潮にロックオンですか?
「あの日」はきしさんの側も危険な香りが・・

投稿 : バカ旦那|2008-04-19

お互いに試練ですね?。でもまだ4月ですから。
気を落とさないで・・・っておいらなんかに慰められたくないか?(爆)。

まぁそのうち爆釣かけてやりましょうよ!。

でもこんなこと言っても負け犬の遠吠えにしか聞こえない?(苦笑)。

投稿 : 大輔|2008-04-19

おつかれさまでした。
あの状態で、二つの島の選択?
自分も迷わず、きしさんが上がった島にします!
友さんの気合の入り方には、脱帽でございまする。
今度、お会いする時も
気持ちのいい天気だといいなぁ〜
でも!
m.saitoさんと思わぬところで
つながってましたねぇ〜  ビックリ!

投稿 : なか|2008-04-19

きしさまへ

いい休日をお過ごしのようでうらやましい‥
ようやくの休みなのですが、今日は子どものPTA の為釣行できず(TοT)
来週までじっと我慢をしなければ‥つらい~。大ちゃんも結果を出しているし皆に遅れをとってしまいました。早くいい魚食いたい刺身で。

まずは、沖提にて結果を出しに行きますよ~。
海風兄宜しくお願いします。きしさんと同船できたらいいですね。

投稿 : きし|2008-04-19

>しろちぬさん

そんな事言わんで、僕と若の間に入ってくださいよ(笑)
多分、「フグ時々ホッケ」になります。

ホッケにロックオンされたのかなぁ(^_^;

楽しみですね。

あ、チョイと出かけてきます。

続きのコメントは夜にでもm(__)m

投稿 : きし|2008-04-19

>若
ぜぇ〜んぜん落ち込んでマヘンわ!
・・・って、今日の11時まではね(^^;

まぁ、自分は「夏男」だからさ。
負け惜しみか(笑)

投稿 : きし|2008-04-19

>大ちゃん
お疲れ様でした!

>自分も迷わず、きしさんが上がった島にします!
でしょ?
でも、彼は余裕で電話しり携帯をイジリながら釣るんです(^_^;
こっちは一日中落ち着かず、流石に次の日は会社で居眠り寸前(笑)
疲れましたねぇ。

間もなくですね。

明日のクリーンアップは予定していたのですが、長男の「フットサルなんたら」・・・が入って、断念。
こっちの方が為になるし、楽しいと思うんだけどな。

また後日、連絡します。
本日の私の出来事を、兄や友ちゃんから聞いてください(笑)

投稿 : きし|2008-04-19

>なかさん
間もなく海に行けそうな感じですね(^^)
恐らく連休近辺に、海風の大会があると思いますんで
久しぶりにお会い出来るといいっすね。

今日は北東〜東の暴風で時化ましたから、来週のハナレは最高でしょ。
一撃で大ちゃんの45cmをぶち抜いて下され(笑)
僕はもう少々時間がかかると思います(^_^;

投稿 : きし|2008-04-19

あ、大ちゃん書き忘れた。
もう酒が周りつつあるんで・・・文章も変だね(笑)
まぁ、ええか。

>m.saitoさんと思わぬところで
いやぁ、杓を見せられても「え?自分落としました?」って、気が付きませんでした。
K・Y(空気読めない)では無く、J・Y(状況読めなぁ〜い)
びっくりしました(^^;
あの「m.saitoさん」ですからねぇ。

釣りをしていると、本当に驚く「繋がり」に遭遇しますよね。
今後も大事にしていきます。


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きし

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幼き頃の投げ釣りに始まり、途中空白期間を経て20代後半から本格的に海釣りを再開する。
黒鯛、メジナ、真鯛を求めて通年海へ通う。年間釣行日数60日

ホームグラウンド
男鹿半島加茂沖磯(フカセ)
船川港(紀州釣り)

・紀州釣りクラブFreedom East所属
・マルキューフィールドテスター
・東レフィールドスタッフ

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